いきなりの注釈。
新学期も始まり、やっぱ授業をしてるのが一番だわと思う今日この頃、サイトの整理をしてたら書きかけの原稿が出てきましたので(^^;)、完成させてアップしました。もともと、今年のセンター試験が終わった1月末に書きかけたものです。
この時期(注。1月末)になると私の勤める予備校ではテストゼミが多くなる。実際の答案を作る練習をさせるべきだし、予習してくるのは生徒も手間だしね。生徒も真剣だから「この答案でいいですか」という質問も増える。
こういうときの生徒の答案を分類すると、
などとなるんだけど、最後の解読不能なやつにもときどきオヤッと思わせるのがあるんだな。今回はそういうののお話。
問題はこんなの(随分変えてある):
問題
θの方程式が、0°≦θ<360°の範囲で相異なる解をちょうど3個もつような定数aを求めよ。
普通は次のように解答するんでしょう。
解答
と置くと、0°≦θ<360°より、−1≦y≦1。
連立方程式 が、0°≦θ<360°において相異なる解θをちょうど3個もてばよい。
次のグラフのように、aからyが定まり、さらに解θが定まる。(図では解θが2個定まっている。)
従って、解θがちょうど3個定まるには、a=0。(答)
実際の入試のように何問かのセットを制限時間内に解かせて、解答解説をし、大雑把な採点基準(これはボクの主観が大きい)を話したのだけど、そしたらこの問題について生徒が質問に来た。自分の解答だと何点(何パーセント)ぐらいの得点ですかと。
生徒の解答
(何か書いては消し、書いては消した末に、薄墨の書に水を掛けたような判読不能になった何かがたくさんある。なんなのかここは読めない。そして、数少ない読めるモノがこの円の図と、突如現れる次の一行。)
よって、a=0。
何だコレ?と思うでしょ。ボクは絶句してしまった。答だけ書いてあるのに等しいから、厳しく点数を付ければ零点。a=0 が見えた所だけは評価してもいいとしても、せいぜい20パーセントの得点ではないかな。
どういうつもりの解答なのか生徒に聞いてみると、次のようなことを言う。
舌足らずな部分はあるんだけど、良いセンスだよね。出だしの「重解があるはず」なんてのは、「の重解?」と細かいことを聞きたくなるけど間違ったことをいってるわけじゃなし、sinθのグラフが念頭にあるのは明らかだし、よく考えていると思う。
ここら辺をどう表現して良いのかわからなくて、書いては消し、書いては消ししていたらしいのだけど、この子が思ったことをとにかくそのまま書いていれば、ボクなら60パーセントの得点はやりたい。事と次第によっては(他の答案の出来とか)もうすこしやってもいいかもしれない。
数学の答案の書き方は如何にあるべきかなんて私は、実は(というかヤッパリというか)、よくわからない。なんでも思ったように書けばいいじゃないのと思っている。ここはなんて書こう、困ったな、なんてところこそクドクド書けば良いではないかと思う。
なにしろ、採点してくれるのは数学のプロなんだから、正しいことを書いていればちゃんと読んでくれるはず。書き方がワカラナイからと誤魔化したり省略してしまうのは絶対良くない。相手はプロなんだから(こればっかり)、そう言うところはすぐにわかるはずだもの。
さて、あなたが採点するなら、例えば40点満点としてこの生徒の答案は何点にしますか。もしも上記の箇条書き(解がちょうど3個ということは重解があるはず云々)が付いていたら何点にしますか。悩むでしょ。
生徒の学力を判定するって難しいよ。こんな答案を見て、その生徒の話を聞いていると、センター試験のマークシート方式なんて学力判定には不向きだと痛感する。大多数の受験生があんな試験を受けるなんておかしいぞ。俺達の世代(共通一次初期)の政治家が権力を握ったらセンター試験なんて廃止してくれないかな。と話題がそれつつ、この項はお終いなのだ。
随分変えてある :著作権は某塾のものだから、そのままは載せられません。随分変えたからぐっと易しくなってるけど、本質的なところは変えてない。生徒が作った答案は本当にここに書いたような感じだった。(back)
次のグラフ:こんな図を作るのに2時間以上かかった。くたびれた。いくつもソフトを開いているうちに「メモリ不足です」と表示されるし(80Mもいれてるのに・・・)。jpegでもサイズはでかいし。なにか上手い方法はないものか。(back)
数学のプロ:私の友人で今は数学科の教官になっている奴は浪人時代、数学の授業は「講師の答案が正しいかどうかチェックする」ために出席していたそうです。講師泣かせの生徒ですね。よかった、オレの生徒じゃなくて。オレの答案を採点されたら・・・おぉ恐い。
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