7.17/2000

20.学校の怪談〜予備校版

このコーナーも1年以上更新してなかったですね。画像ファイルを入れようとしたり、数式を入れようとしたりする気力がめっきり落ちてきたのが原因でした。で、そういう面倒な作業をしなくても済むネタ(キーボードを叩くだけでオシマイ)で再開しようかと思います。(他にしなければいけないことが山ほどあるとどこかに逃げ出したくなるでしょ。(^^;))

怪談というのは、今の時期にピッタリの、背筋が寒くなる話。合間にある見えない真実の方が恐ろしいという話でもある。

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1「先生、単位円ってのは半径が1の円ですよね」

2「そうだよ」

1「先生、その中心はどこでもいいんですよね」

2「いや、数1の教科書に書いてあるように、単位円の定義は『原点を中心とし半径が1の円』なんだよ」

1「でも、先生、入試問題で『原点を中心とする単位円』という表現をしている場合がありますよね。こういう表現があると言うことは、当然、原点を中心としない単位円というのもあるんですよね

2「なるほどね。君がそう推理するのも無理はないなぁ。(困った奴だな。)それなら、『原点以外を中心とする単位円』というのが登場する入試問題を見たことがあるかな。無いはずだよ。そう言う表現が無いと言うことは、原点以外を中心とする単位円というのは存在しないのだと推論できないかな。君の推論以上に容易な推論のはずだけどね。まぁ、だいたい、数1の教科書は単位円を『原点を中心とし半径が1の円』と定義しているのだよ」

1「単位ベクトルというのは長さが1のベクトルのことで、向きや始点はどこでもいいんですよね。だから、単位円も半径が1なら中心がどこでもいいのではないですか」

2「数学でモノに名前が付くのは、他の分野と同様に、役に立つものだから名前を付けて他のモノと区別したいからなのだよ。(そんなこと自分で気づいてくれよ)単位ベクトルが必要になるときは向きや始点は色々だからね、向きや始点を予め定義する必要はないんだよ。でもね、単位円は三角比を定義するのに必要なものであって、そのために中心が原点になっているんだ。だからね、数1の教科書も『原点を中心とし半径が1の円』を単位円と定義しているんだ」

1「ボクの持っている参考書には『半径が1の円を単位円という』と書いてあって、中心を原点だとは定めていません」

2「ふむふむ、自分が使っている参考書を信頼するのは当然だよね。(さ、参考書!?)その気持ちは分かるけど、君の意見を一つ確かめていいかな。参考書と教科書の記述が食い違っているとしたら、どちらを信用すべきなんだろう?文部省の教科書検定というはボクは嫌いだけど、メリットもあってさ、間違ったことは滅多に教科書に載らないんだよ。特に、数学のような、古典的な成果ばかり載っている教科書には間違いなど無いよ(うまく誤魔化しているところはあるけど、嘘は書いてない)。その点は君も合意するだろうね。だから教科書の記述は信用して良いのだと(当たり前じゃないか!)君も分かってくれるよね。で、何度か言っているので覚えてくれたろうけど、数1の教科書では『原点を中心とし半径が1の円』を単位円と定義しているんだ(これで納得してくれるよな。普通は)

1「でも『原点を中心とする単位円』という表現が入試問題にある以上は、単位円の中心は原点とは限らないのでしょう?(以下、無限ループに突入)

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ほ〜ら、段々恐ろしくなってくるでしょ。でもね、この話のホントに恐ろしいのは、この対話の当事者が生徒と教師であるなどとはボクは全然書いてないと言うこと。ということは、もしかしたら、これは(もちろん、その場合は言葉遣いが随分違ってくるけど)・・・ね、ホントに恐ろしいでしょ。(^^;) (注。誤解の無いように書いておきますが、ボクはこのやりとりの実際の当事者ではありません。また、『2』の発言にはボクの好みが反映されています。もちろん、文責は全てボクにあります。)


8.20/2000追記。
1曰く「解答速報会議ではボクだけが何問も解くのです。 (・・?) ここまで来ると私には異次元の世界です。したがってノーコメントでございます。

9.4/2000追記。
今さらですが、岩波数学辞典(第3版)で単位円を調べると、中心はやっぱり原点でした。(^。^)v いやぁ、あんな専門的な辞典に単位円みたいな初歩的なものの定義があるとは盲点だったなぁ。今度からみたいな人には「岩波数学辞典を見ろ」と一言言って無限ループは切り抜けましょう。(Forumにはこんなスレッドが出来たぞ。なかなか楽しい。)



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